白いタオル

先日、新しいご近所さんが、引っ越しの挨拶に「白いタオル」を持ってきてくれました。とても誠実そうな若いご夫婦でした。おかげさまでこれから安心して顔を合わせることができます。見知らぬ人を近所で見掛けると不安になりますからね。心付けのお品には恐縮しますが、挨拶まわりの風習は続けるべきですね。近隣トラブルの発端にもなりかねないことですから。頂戴したタオルのパッケージには「昔はどこの家庭にもあった清潔な白いタオルです。お風呂、台所、庭仕事、何にでも使ってください。使って使って使い倒してください。そして最後に雑巾になれれば、本望です。」と書かれていました。発売元は、大阪市の林株式会社さんです。とても純朴な温かさを感じる名言ですね。そして「使い倒す」と言うのがいかにも関西人らしい表現で印象的でした。
目立たない存在でも、ぼろぼろになるまで人の役に立つ「白いタオル」。当社は、探偵道25年、もうすでに雑巾期ですが、最後まで「生活にあかりを取り戻す」お手伝いができればと思います。

 さて、ゴールデンウィークも終わりました。子供達は、これからが新学年の本番でしょう。
新学期は、クラス替えなどで子供達なりに新しい人間関係に悩んでいると思います。コロナ禍は依然収まらず、家庭内の不和が重なれば不登校や自殺につながる可能性もあります。大人でも家出や失踪者の増える時期でもあります。保護者の方々は、十分な観察が必要です。

昨今、沖縄では、子供達がそんな「真っ白な心」を痛めている隙をついて、悪い大人たちが、高校生を「覚せい剤使用・販売目的の所持」などの事件に引き込んでいます。そして、若年層にまでも違法薬物が蔓延しているようです。

いつまでも基地問題で座り込みや集会を続ける大人たち。沖縄戦の悲惨さを刻んだ各地の出来事を毎年順番に記念日のように連日報道するテレビ番組。子供達に負の遺産を残すな!戦禍に巻き込むな!と叫んではいますが、大事な現実を見落としています。そんな沖縄社会の中で子供達に大きな歪みが生じているのではないかと感じます。

沖縄の大人たちも「白いタオル」に戻って、視点を暗い過去から子供達の明るい未来に向けられたらいいですね。