別れるためなら、何をしてもいいのか

ヤフーが、「別れさせ屋」の広告掲載中止を発表しました。今、大きな問題になっている「別れさせ屋」。(社)日本調査業協会が調べた結果によると、非加盟員の約270社が、インターネットによる「別れさせ工作」の依頼を募っていました。勿論、(社)日本調査業協会の加盟員の中にはそんな業者はいません。当協会では、「別れさせ屋」が出没し始めた時期から「禁止業務」として全加盟員に徹底してきました。「別れさせ屋」とは、浮気をしているパートナーとその相手を別れさせる為に、また、依頼者自身がパートナーと簡単に別れる為の「工作」を依頼者から請け負う業者のことです。「相手に恨まれずに上手に別れる事が出来る」等、業者の広告内容からすれば、あたかも合理的なDV防止策の様にも見えますが、この「工作」に大きな問題があるのです。業者に雇われたエージェントなるスタッフが相手に近づき、相手を騙し、恋愛感情を抱かせ、目的達成後に相手を裏切る。この人の心を弄ぶ行為は、明らかな違法行為(公序良俗違反)です。今回、ヤフーがこの措置に踏み切った背景には、この「別れさせ屋」の元工作員の男性が、殺人罪の容疑で公判中であることや、この「恋愛工作」と言う卑怯な行為に批判が高まっているからです。

事件の概要は、「別れさせ屋」の元工作員の男性が、「工作」によって対象女性に近づき関係を持ち、その現場写真を証拠に離婚を成立させたが、その後もこの女性と交際を続けていた。ところが、これが工作であった事が女性に知られ、別れ話となったが、その別れ話に腹を立てた男が、女性の殺害に及んだとされています。この事件の発端は女性の夫が、女性と別れる口実を作る為に「別れさせ屋」に依頼したことです。著名人に対するハニートラップと言われるいわゆる「色仕掛け」を請け負う業者も同様です。人を騙す目的で「仕事を請け負う事」は、全てが違法行為なのです。しかし、根本的には「恋愛事すら人任せにする」当人に問題があります。縁があって知り合い熱烈に交際を深めた二人なら別れる時にも、自分の都合の良い別れ方を一方的に望むのではなく、相手の気持ちを尊重しながらお互いが納得出来るまで根気よく、とことん時間を掛けるべきだと思います。それが恋愛した二人の責任です。別れの苦悩も誠実に受け止めるべきです。

昨今の即席(薄情)の恋愛と簡単な別れを繰り返す風潮が、不幸を招くのではないでしょうか。もっと時間を掛け熟成させた素晴らしい恋愛をして欲しいものです。